2016/10/21

イスラエルでの出産について はじめに



(※2015 年6 月現在、テルアビブ近郊の公立病院での出産について紹介しています。
他にプライベートの病院、助産院、自宅出産等の選択肢があります。ここに掲載の情
報は全てを網羅しておりませんので、参考としてご覧ください。専門的な内容は専門
家、医師に相談して下さい。また、リンク先が切れている場合はお手数ですがトップ
ページから検索ください。)

1. はじめに
妊娠検査薬(ドラッグストアで売っています)で陽性反応が出たら産婦人科に予
約を入れ、診察を受けます。ファミリードクターを受診する必要はありません。
診察にはパートナーが付き添うことができるので、パートナーも一緒に受診する
と、赤ちゃんを授かった実感を共にできていいかもしれません。妊娠が確定すると
医師から葉酸やマルチビタミン等のサプリメントを摂取するよう処方箋が出て、今
後の健診のおおまかなスケジュールが示されます。

2.妊娠月の数え方について
妊娠する前の最終月経初日から数え始めて40 週目(280 日目)が分娩予定日とな
りますが、日本では常に4 週間ごとに1 ヶ月と数えて10 ヶ月で予定日を迎えるのに
対し、当地含め欧米では月により4 週間または5 週間を1 ヶ月として9 ヶ月で予定
日を迎えるので月数にずれが生じます。そのため週数で伝えるほうが間違いなく伝
わります。

3.イスラエルの出産システムについて(日本との違い)
妊娠中に健診を受ける産婦人科医、看護師による保健指導(体重・血圧・尿糖・
むくみ等のチェック)、超音波検査等を行う検査機関は必ずしも同じ病院内ではあ
りませんが電子カルテで情報は共有されています。そのため途中で医師を変更して
も支障はありません。出産する病院にも同じデータが共有されているので、予め受
診の必要はありません。
基本的に医師は英語を話しますが、看護師によってはヘブライ語のみの場合があ
ります。健診・検査結果はヘブライ語で提供される場合が多いので、日本へ里帰り
出産する場合は紹介状の交付や記録の提供について双方の医師に相談しておくとよ
いでしょう。
日本では妊娠がわかってから比較的早期に出産予定の病院に予約をする必要があ
りますが、イスラエルでは出産する病院を事前に予約する必要はありません。産科
のある病院では随時分娩を受け付けています。
病院ごとに見学ツアーが設けられていたりするので、ツアーに参加するか知人等
から評判を聞いて病院を自分で選んでおきます。予定日近くになっても入院はせず、
陣痛が始まってから病院へ向かうことになります。病院に到着しても診察の結果分
娩が迫っていない場合は自宅に帰されることもあるので自宅からある程度近い場所
がよいでしょう。渋滞等の交通事情を勘案し、地域によっては複数の病院を検討す
ることも一案です。
出産後は母子の健康を確認後すぐ退院となるので通常入院期間は分娩含め2~3
泊程度です。(帝王切開の場合は5日程度。)なお、病院には産後ケアのためのホ
テル(朝夕食付き)が併設されていることがあり、必要に応じて個室に夫婦や家族
で宿泊して体力の回復をはかりながら看護師のケアや指導を受けることができます。

4.健康保険について
国民健康保険に加入していなくても医療保険サービス(クパットホリーム)の非
居住者用プラン(駐在者、学生等でも加入可)等に加入してオプションを付けるこ
とで妊娠時の一定の健診費用を保険適用にできる場合があります。
なお、健康保険については随時改訂があり、年齢、既往歴、健康状態、加入時の
妊娠の有無、妊娠週数等により適用が異なる場合があります。妊娠中に加入の場合
は保険適用を受けられるまでに待機期間が必要な場合もあります。ご利用に関して
は各クパットホリームにお問い合わせください。
(例1:Maccabi(マッカビ)のWell-come healthcare program for non regidents
コースでMembership fee にMagen zahav package を追加して利用。2015 年6 月現
在25-29 歳で月額保険料444.58NIS。)窓口で加入を行った場合は保険証が即日交付
される場合もあります。http://www.maccabi4u.co.il/7475-he/Maccabi.aspx
(例2:Clalit(クラリット)にて基本コースにMushlam Zahav またはMushlam
Platinum を追加。ただし妊娠前6 ヶ月以上の加入期間が必要等の規定があるため、
事前にご確認ください。)
http://www.clalit-global.co.il/en/clalit_mushlam_.html

5.妊婦健診
健康診断の項目や頻度はほとんど日本と相違ありません。医師の問診、超音波検査、
血液検査、尿検査、子宮がん検査、保健指導等です。詳細は後述の「9. 妊婦健康診
断の時期と費用の例」を参照してください。
参考:厚生省が定める“標準的な妊婦健診”の例
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken13/dl/02.pdf
産婦人科医の問診では血圧や腹位、体重などを測らないことがあります。慣れない
欧米・中東風の食生活やつわり等で母体の変化に気づきにくいことがあるので自己管
理が必要になります。
また、イスラエル独自の出生前診断として遺伝子検査があります。(両親が近隣の
出身で遺伝子が近親すぎると胎児に影響が生じる場合があるため。)
なお、非保険加入者(妊娠および出産への保険該当の認められない場合)は人権保護
団体にボランティアで活動する産婦人科医師の紹介などのサポートを依頼すること
ができます。Amnesty Israel http://www.amnesty.org.il/

6.両親学級その他ベビーケアの講習
日本では市・区役所等行政機関で出産前の準備に関する講習が行われていますが、
イスラエルでは出産を取り扱う病院で開催されています。英語で行われるものはほと
んどなく、ヘブライ語での講義になります。(一部助産院等はこの限りではありませ
ん。)回数は2-4回程度でパートナーと一緒に参加します。
内容の例は病院内ツアー(受付から待機室、分娩室、ホテルの見学等)、病院で選
べるバースプランの内容(無痛分娩、笑気ガス利用など)、妊娠のメカニズムや出産
時の呼吸法、痛み逃しのエクササイズ、食事の留意点、授乳の体勢などです。
開講時期は月1 回程度で、時期についてはほとんどの妊婦は妊娠中期後半~後期(24
週以降)に受講しています。
分娩後入院している間は新生児室の横にある授乳室で授乳等に関して日中看護師
の指導が受けられます。おむつの換え方、沐浴の仕方など基本的なお世話の仕方は病
院に併設のホテルに宿泊すると滞在中に講習を受けることができます。

7.バースプラン(出産計画)について
病院によって設備が異なりますが、麻酔(エピドラル)を使っての無痛分娩、水中
出産、笑気ガスを利用して痛みを軽減するなど産婦の希望に応じて書面でバースプラ
ンを作成し、病院にリクエストすることができます。パートナーの立会いも認められ
ています。イスラエルでは無痛分娩が一般的で原則後述の保険省からの給付金対象に
含まれます。
バースプランの内容はどんな体位で出産したいか(分娩台の上であおむけ、分娩台
の背もたれを抱きかかえる等)、胎盤を胎盤バンクで冷凍保存するか、必要時会陰切
開を行うか、分娩時の部屋の照明の明るさ、写真等撮影の希望(上半身水着着用など)
など細かい点までリクエストできるので見学時や講習の際に病院に相談してみてく
ださい。




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1 件のコメント:

  1. とても参考になりました。ありがとうございます。

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